
敗北感に包まれる日々
つい数日前がどんどん遠ざかっていくような敗北感に包まれていました。それでも日中は「今夜は飲まないぞ!」と決意しているのです。しかし日が暮れるにつれ「今夜に飲む酒が最後だ。明日から断酒再開だ!」と自分でも信じられない言葉が頭の中に浮かび上がってきてしまいます。
私はこれまでの人生において30日間の完全断食(だんじき)を2回、2週間の断食を8回達成していますので簡単に「意志が弱いから」という問題で考えるべきではないと感じていました。(この時点で40日間の完全断食にはまだ挑戦していません)
酒を飲んで起こした数々の失敗・・・落ちるところまで落ちたボロボロの生活・・・起きたときの胃の不快感・・・「なんとかしなくちゃ」と考えようとしてもボォ~っとして深く思考できない頭の中・・・にじんで見えないパソコンの文字・・・支払いの遅れているコンビニ支払票の束・・・どう考えても、いくら安いからといっても酒なんか飲んでいる状況ではありません。しかし「酒を飲みたいという欲求」には論理的思考を麻痺させてしまう作用があるようです。
飲酒欲求は特別
そのとき私はあることに気づきました。それはアルコールがまだ体内に摂取されていない段階から論理的思考の麻痺が始まっていることです。
何かが体内に取り込まれてからその物理的作用によって変化が起こるのは理解できます。しかしアルコールの場合はまだ現物を見ていないのに、あるいは臭いを嗅いでもいないのに心の中に突然わきあがってきた想念が引き返すことのできない強烈な欲求を創造してしまうのです。水や食料は摂取しなければ死んでしまいますが、アルコールは摂取しなくても生きていけます。やはり飲酒欲求は生理的欲求とは異質のものといえるでしょう。
別のものと比較してみますと、例えば「寿司を食べたい」「焼き肉が食べたい」という想念が心の中にわきあがったとしても引き返すことのできなくなるほど強烈ではないと思います。飲酒欲求が口に入れる物の中で最大の欲求であることがおわかりいただけますでしょうか。
イメージとの戦い
そんな事を考えていたある日の夕方「酒を飲みたい」という想念がわいたときにイメージがセットになっていることに気が付きました。まず目の前にない缶チューハイのアルミ容器がカラーのイメージとなって心に投影されます。
それを今は飲んでいる状況ではないことを論理的に頭で打ち消そうとします。5分もしないうちに今日はやめようという想念に落ち着きます。しかしまたしばらくするとコンビニのショーケースに陳列されている缶チューハイのイメージが心に投影されるのです。まるでパソコンのモニターに焼きついた残像のようです。
このようなイメージとの戦いを繰り返しているうちに欲求が飽和状態に達して引き返せなくなることがわかりました。そして私は論理ではこのイメージには勝てないということを悟ったのです。
イメージはイメージで撃退する
同時にあるアイデアがひらめきました。イメージにはイメージを使って撃退するしかないという考えです。そこで缶チューハイのイメージが心の中にわきあがったときに「その中に入っているものは美味しい飲み物ではない」とイメージしてみることにしました。
具体的にはその缶の中には「深緑色のヘドロが浮いたドブ川を流れる汚水が入っている」というイメージしてみたのです。すると途端に気持ちが悪くなってそれを飲みたいという想念が消滅しました。
次に缶ビールでも試してみることにしました。心の中に缶ビールのイメージが湧き上がってきたときも飲みたいという想念がセットになっているのですが「その中に入っているのは病気にかかった牛の黄色くて臭い尿である」とイメージすると途端に気持ちが悪くて飲みたいという欲求は消滅します。
赤ワインのボトル中には「洗面器にいっぱいのゴキブリをつぶして絞った赤茶色い汁が入っている」とイメージして、白ワインのボトルの中には「公衆トイレの和式便器の底にこびり付いた茶色いオリに触れている水」が入っているというイメージするだけで飲みたいという欲求はいとも簡単に消滅します。
ネガティブ・イマジネーション
私はイメージによってイメージを撃退し、付随していた想念を消滅させる方法を発見しました。そしてこの方法を「ネガティブ・イマジネーション」と呼ぶことにしました。
私を何十年も苦しめてきた内なる想念にこんな簡単な方法で勝利出来るとは思いもしませんでした。この方法を発見してからしばらく経ちますが缶チューハイのイメージがぽっと心の中に投影されても「ネガティブ・イマジネーション」をするだけで瞬時に消滅できます。
しかし私がここで紹介したイメージはグロテスク過ぎて副作用がでるかもしれませんのでもし試される方は自分なりにソフトにアレンジしてください。可能であれば飲酒の欲求に耐えられないとき以外はむやみに「ネガティブ・イマジネーション」をしないでください。また「ネガティブ・イマジネーション」をダイエットに応用しないでください。拒食症を発症してしまうと命に危険がおよぶ可能性があります。
人生の復活をかけたメルマガ
「酒さえ飲まなければいい人」と噂されるようになったらアルコール依存症の一歩手前まで来ているかもしれません。私の様に飲酒後の行動を思い出せないほど飲み過ぎるのは先天的な「飲酒不適合者」の可能性を疑ってください。 取り返しのつかない過ちを犯す前に生活習慣を見直した方が良いと思います。しかし人間にはホメオスタシスが備わっていますから簡単には習慣を変えられません。思考で習慣を変えるのではなく行動で習慣を変えた方法を無料メルマガで配信しています。
無料メルマガ:断酒覚醒(準備編)アルコール依存症になる前の「思考革命」
無料メルマガサンプル:断酒覚醒(準備編)アルコール依存症になる前の「思考革命」
最近のコメント