日本経済は「失われた30年」という言葉を使って表現されてきたわけですが本当に「失われた」のでしょうか。私の答えは「いいえ」です。経済成長しなくなったのは「失われた」からではなくて「到達したからだ」と考えられるからです。誰でも経験があると思いますが20歳になるまではぐんぐん成長して身長がのびましたよね。しかし大人になったらもう身長は伸びません。反対に縮むこともあります。これが私たち日本経済の今の状態です。ですからもう伸びようがないのです。
しかし政治家も経済評論家も企業経営者もこの重要なファクトに気づいていません。お金(経済)の問題をもっと稼ぐことで解決しようとしています。そのために工場を海外に移転したり、大規模なリストラして非正規雇用を増やしたりしてきました。しかしそれは末期症状の患者を延命させているだけなのです。
日本の人口や国土だけでなく世界の資源や食量には限りがあります。このまま永遠に成長を続けられると考えることは思考が破綻していると言わざるを得ません。しかし大衆の「人生テンプレート」は高度経済成長期のままであり、ましてやアルコール漬けになっていればこの事実に目を覚ましている人は多くないでしょう。
では「永遠に成長しなければ滅んでしまうのか」という疑問に答えなければなりませんよね。答えは「いいえ」です。大人は成長が止まっても生きているように「生きる」と「成長」はイコールの関係ではありません。
私にも経験があるのですが高校生の頃はチャーハンを食べたばかりなのに1時間もするとカツ丼を食べられるくらいに食欲が旺盛でした。現在のアジア諸国がこの状態にあると言えます。やがてアフリカもそうなるでしょう。これは国や文明の若さによるものです。しかし成長が止まって大人になった私は「一人前の男」として本当に「一人前」しか食べられなくなりました。若い頃は「大盛り」を注文しなければ損したような気になっていましたが、最近は「レディースランチ」で満足するようになりました。もう成長しないので体がカロリーを欲していないのです。もちろん男性可の場合ですが……
そんな状態なのに「もっと食べなくちゃダメだ」と圧力をかけられたら体はあらゆる疾患を発症してしまいますよね。正にそれが今の日本社会なのです。もう成長が止まった私たちがやらなければならない事はもっと食べることではなくダイエットすることです。
20時のメルマガで林望先生の「節約の王道」を連載したり、やましたひでこさんの「はじめての断捨離」を取り上げたり、「ポイ活」を推奨したりしたのは何も「しみったれて生きよう」ということではありません。「人生をダイエットしよう」という意味なのです。先に断酒した私は大人のゲームを楽しみながら生きています。
「愉悦の高原」に皆んなで登った日本人は「大金」がなくても豊かに暮らしていることに気づきませんか?
生活必需品の中で短期間に使い捨ててしまうような物は100均でそろえられますし、こだわって長く使うような物でも贅沢品でなければ大抵は手に入れられます。既に社会はダイエットのための環境が整っているのです。「所有から利用へ」という流れも同じです。経済成長しない社会の中で自分だけ成長しようとしてもうまくいきませんよね。そんなに成長が好きなら発展途上国で暮らすべきではないでしょうか。では私たちには暗い未来が待っているのでしょうか?
この答えも「いいえ」です。生活をダイエットしたら大食い(大金)しなくても豊かに暮らしていけますから、いまだに社会で何が起きているのかを理解できていない経営者のために骨身を削って働く必要はありません。つまり自分の考え方次第で今よりも人生を楽しめるということなのです。ですから、あくせく働かなくても人生を楽しみながら退職後も生きていけるように「フローを構築しよう」と提唱してきました。
今は意味がわからなかもしれません。しかし私が5年以上前に書いた記事を読んでどう思われたでしょうか。「読んだときも良くわからなかったけど、いまだに良くわからない」ということであればこの記事も無駄になるでしょうね。「GDP」や「経済成長率」や「労働生産性」などという言葉にだまされないでください。全部アメリカが優位になるように見せるためのモノサシです。
良く考えてみてください。「成長と豊かさ」は同じでしょうか? 成長期の高校生は必ずしも豊かではありませんよね。しかし成長している事が豊かであると勘違いするような数字のトリックを見せられているのです。同じ様に「規模と豊かさ」は同じではありませんし、仕事を遊びのように楽しみながらやっていたら生産性は低くなりますよね。これが「GDP」や「経済成長率」や「労働生産性」が低いと言われているのにのたれ死んでいる人がいない理由です。数字なんかよりも「実質豊か」であるかが大事です。
最後になりますが「お金の問題をもっと稼いで解決する」という思考のままでは「高原社会」で楽しく豊かに生きてゆくことはできません。人生をダイエットしてやりたくない仕事は食べられる程度に押さえて時間を忘れるくらいに没頭できる楽しみをみつけてください。それで食べていけるなら天国です。
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