良質な睡眠 | アルコール依存症じゃないけど酒をやめたい!

  1. 自己破産から覚醒までの物語
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17. 「魔が差す」の研究(その3)

このサイトをスタートさせたのは2014年11月16でしたがその約1年前私は人生の再起をかけて地元商工会主催の異業種交流会に出席しました。名刺とパンフレットを新調して髪形を整え、久々にスーツに袖を通しました。知り合いから「顧客が増えるかもしれないから参加してみたら?」と渡されたチラシがきっかけでした。もう後がなかった私は「よし、だめでもともと!」と腹をくくり「どんなに小さな仕事でも受注してやろう!」と意気込んでおりました。自己紹介の持ち時間で効果的にアピールするためにスピーチの原稿を書いて鏡の前でリハーサルもやりました。

午後6時前に異業種交流会の会場となっているホールに入ると主催者である商工会関係者と講演者、それに一般の出席者が30名ほど着席していました。地元とはいえ会社をつぶして自己破産してから流れて来た土地なので始めて会う人ばかりでした。てっきり壇上で自己紹介のスピーチタイムがあるものだと思っていたら当てが外れました。経営者として異業種交流会に参加していた頃のスタイルはもう時代遅れなのでしょう。5〜6人ほどのグループに分けられ、円形にイスを並べて座らされました。自己紹介はその中で3分ほど話すだけであとは自由に質問したり雑談したりする形式で進められたのです。

同じグループの中にひと際異彩を放っている方がいました。名刺交換するとその方の肩書は「笑いの伝道師」となっていました。私は心の中で「なんじゃこりや」とドン引きしたのを覚えております。実はまだこの時はこの方との出会いがその後の私に多大な影響を及ぼすとは思ってもいなかったのです。ここから現在私が「魔が差す」ということを予防するのに効果的ではないかと実感していることについて紹介していきます。

異業種交流会は5週連続で週1回行われました。回を重ねるごとにグループは入れ替えられましたが徐々に参加者全員に打ち解けたムードが広がっていきました。私は参加しませんでしたが交流会の後で飲み会に流れる人たちも少なくありません。そんな雰囲気の中でなんとなく一番気が合ったのはあの「笑いの伝道師」の方でした。ここでは仮にその方をAさんとします。その方が持っていたチラシには「笑いヨガ」と大きな文字で書いてあり、後ろから前の人の肩を両手で持って電車ごっこのように連なりながら大笑いしている中高年の男女の写真が掲載されていました。私はチラシを見るなり「こういうのに参加するのが一番イヤなんだよな……」と思いました。

ところがAさんから名刺作成を依頼されたこともあってむげに断るのもなんとなく申し訳ないので「1度だけでいいからぜひ笑いヨガに参加してみてください」というお誘いを受けることにしたのです。ただ私はその「笑いヨガ」という団体が新興宗教みたいな組織で高額のお布施を要求されたり、何かを買うように勧められたりしたらイヤですからその時は暴れてでも逃げて来ようと覚悟していました。まるで10年前に断酒会に初めて参加したときのような感じです。

日曜の朝に会場となっている体育館に行ってみると受付で住所と名前を書かされて参加費として300円を徴収されました。考えていた金額の10分の1〜100分の1という安さに拍子抜けしてしまいました。そしてAさんはセッションと呼ばれる定例会の主催者でした。後で知ったのですが日本の中でもまだ十数名しかいない「ティーチャー」という訓練を受けた指導者の方でした。会場には既に15〜16名の中高年というよりは初老の女性の方々と50代と70代の男性が1名ずつと30代の女性方が2名集まっていました。初参加の方は私を含めて3名でした。

開始時間になると体育館の中央に全員が大きな輪になって中央を向いて立ちました。Aさんがセッションの最初に「笑いヨガとは何なのかについて簡単に説明します」と言って話し始めたので私はその説明をなんとなく「ぼぉ〜」と聞いておりました。「笑いヨガ」はインドの医者が開発したプログラムで1995年に初めて「セッション」が行われました。笑いが健康に良いということは医学的にもずっと昔から知られていたことでしたのでこのインドの医者は患者を笑わせる会を定期的に開催して笑い話や漫談で患者を笑わせていたのですがとうとう笑いのネタが尽きて困ってしまったそうです。

そこである日苦し紛れに「笑いのネタはなくても無理やりに笑ってもらおう」ということを思い立って実践してみたら意外にも患者の表情が笑い話や漫談のときと変わらないという事に気づいて何回か会を重ねるうちに患者の心身の状態を調べてみるとあることがわかったのです。それは「本当に笑っても笑うまねするだけでも心身に与える影響はまったく同じである」ということでした。その説明を聞いた瞬間私に衝撃が走りました。

前に読んだ本に掲載されていた「笑いでガンを完治させた女性の話」が頭の中でリンクしたのです。さらに説明を聞くと「子どもは1日平均300回笑うのに対して大人は1日15回に減ってしまう」ということにも驚きました。なぜ子どもが1日300回も笑うのかというのは脳の成長に笑いが大きく関与しているからです。子どもは楽しいから笑っているのではなくて成長過程の本能として笑い、じゃれ合い、駆け回って脳を成長させていたのです。そういえば動物の子どもも同じですよね。

ここでも脳の萎縮についてアルコールが関与していたことを知って再び断酒を始めた私の考えとリンクしました。つまり体の成長が止まった大人でも子どものように笑う回数を増やすことによって脳細胞が増える可能性があるということです。私はセッションへ参加する度に笑いヨガに関する知識を増やしていきました。

現在はさまざまな大学で笑いヨガのセッションの前後で血液中のコルチゾールの減少(ストレスに関係している)について好結果が示されたことやNK細胞の増加(ガンの予防や治療に関係している)が報告されたり、認知症に対して効果があったことなどの研究が行われていたりすることも知りました。

たまたま見たテレビ番組でタレントのオードリーの春日さんが笑いヨガに体験参加してセッションの前後に血液を検査するというコーナーがありました。約1時間のセッションの後ではセッション前と比べてNK細胞が増えていたという結果の数値を示して伝えていました。また最近ではNHKの夕方のニュース番組で取り上げられたり新聞などに記事が掲載されたりしていることもあります。

話を戻しますと初めて笑いヨガに参加した時に「脳細胞に影響があるのなら真剣にやってやろう!」と私は決意してAさんの指導のもとで約20名の方々といっしょになって大声を張り上げて笑ったのです。笑い話のようなネタはないのですが「◯◯だと思って笑いましょう」というプログラムが多数用意されていいました。Aさんの号令とともに一つのネタにつき2〜3分程度大声で笑うのです。おかしいと思う必要はありありません。

大声で笑うまねするだけで体が勘違いしてさまざまな良いホルモンを体内に分泌するのです。それを4〜5回繰り返すと深呼吸と水の補給タイムが2〜3分程度ありました。その繰り返しで約1時間半の初めて参加した笑いヨガセッションが終了しました。私は近年体験したことのない全身の疲れと眠けに襲われて帰宅すると爆睡してしまいました。起きると陽が傾いていました。それでも最初の頃は1回参加すれば「もう行かなくてもいいかな」と考えていたのですが2回目3回目と参加するうちに明らかに自分でも心身への影響を自覚できるようになっていったのです。

実はこのサイトの「11. ニュートラルな感覚」で「ある日ニュートラルな感覚の中にいる」と書きましたがそれは笑いヨガセッションに向かって運転していたマイカーの中で気づいた感覚でした。ニュートラルな感覚が断酒だけでなく笑いヨガが大きく関係していたのです。笑いヨガを初めて約1年たった頃でした。

しかしある特定の団体の名前を出すことにちゅうちょしていたのでその時は伏せておきましたがあれから半年がたって今では「笑いヨガ」も怪しい団体ではないということが社会的にも認知されていますしAさんを始めとする指導者の方々は行政から依頼を受けて病院や老人ホームを慰問していますので今回紹介することにしました。

笑いヨガは現在全世界で101カ国に広まっており、日本にはインド直系の団体が3つあります。そこで資格を取得された方々がそれぞれ全国に独自のクラブを立ち上げています。参加費は会場となる公民館や体育館の使用料を参加者で割り勘をする程度でおおむね200〜300円程度です。入会も退会もありませんので入会金もありません。朝公園でラジオ体操や太極拳をやっている人たちと同じようにモーニング笑いヨガをやっているクラブもあります。公園など屋外の場合は無料というところが多いようです。

参加者は子どもに成りきる意味からニックネームで呼び合うのがルール(ニックネームの名札を首から下げる)ですから職業も肩書も知りません。そういうものがあるから他人と自分を比べてストレスをため込むのでしょうね。ご高齢のご婦人たちとも「ちゃん付け」で呼び合って鬼ごっこのように駆け回って笑っているうちに全員がまるで子どもに戻ったような錯覚をおこします。

しかし笑うことは独りでもやれますから読者の皆さんは「何もわざわざ笑いヨガに行かなくてもいいんじゃないか」と考えるかもしれません。しかし試してみると日常的に大声を出して笑える場所が全くないのです。自宅でやったら近所の方が救急車を呼ぶかもしれませんし、会社でやったら「とうとうおかしくなった」とうわさを立てられるかもしれません。空き地や公園だって誰一人いない場所を探すのは容易ではありませんし、第一やろうとしても笑えません。ですから毎週会場を準備していただいている笑いヨガ関係者の努力には頭が下がります。

最後に「どうしたら魔が差さないように生きられるか」という答えを述べますと結局頭で考えても予防はできません。日常的に普段から心身のストレスを開放して精神の品質を管理していくしか道はないように思います。魔が差しそうになったときに「えい、や〜!」と唱えるような魔法はないのです。

私の近況はと申しますと性懲りもなく共同で起業した会社の役員に納まって働きっぱなしの生活を楽しんでいます。週末もありませんが「バイトに来ているオッサン」として20代の正社員に怒鳴られていた頃に比べれば天国のような毎日です。断酒会も笑いヨガも最初は嫌だなと感じていたのですが思い切って飛び込んでいった自分の運の良さに改めて驚かずにはいられません。断っておきますが笑いヨガと断酒はまったく関係がありません。ですから笑いヨガの人たちは私が過去に酒で苦労したことなど全く知らないのです。

 

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「酒さえ飲まなければいい人」と噂されるようになったらアルコール依存症の一歩手前まで来ているかもしれません。私の様に飲酒後の行動を思い出せないほど飲み過ぎるのは先天的な「飲酒不適合者」の可能性を疑ってください。 取り返しのつかない過ちを犯す前に生活習慣を見直した方が良いと思います。しかし人間にはホメオスタシスが備わっていますから簡単には習慣を変えられません。思考で習慣を変えるのではなく行動で習慣を変えた方法を無料メルマガで配信しています。

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