良質な睡眠 | アルコール依存症じゃないけど酒をやめたい!

  1. 自己破産から覚醒までの物語
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14. 「魔が差す」の研究(その1)

「生徒や保護者から信頼の厚かった校長先生が万引で逮捕された」あるいは「勤続◯◯年の警察官が落とし物として届けられた現金を着服して逮捕された」というような報道を聞くことがありますよね。そんなときに被疑者が決まって口にするのは「魔が差した」という言葉です。同じように社会的信用のある大学教授や報道関係者が「魔が差した」という動機で痴漢や盗撮で逮捕されたこともありました。

私はそんなニュースに触れる度に「魔が差した」という理由で仕事や地位や退職金ばかりか人生まで棒に振ってしまうのか……と驚きを禁じえませんでした。しかし同時に私は一般の人々がこの「魔が差す」という言葉を人ごとのように軽く考えているのではないか……という疑念を持ちはじめたのです。「魔が差すなどということは自分にはありえない」というのが人々の共通の認識ではないでしょうか。

それだけではありません。連日ニュースで報じられる殺人事件はプロの殺し屋や異常者の犯行よりも一般人同士が起こした事件の方が多いことにも気づいたのです。「つい、カッとなって妻の首を絞めてしまった」「別れ話のもつれから交際相手を刺してしまった」「道ばたで口論になったので殴ったら死んでしまった」など、私たちと同じごく普通の人々が起こした事件の報道を目にしない日はありません。

幼稚園に通い……小学校に上がって勉強し……中学高校へと進み……受験勉強して大学に入り……就職して結婚し……マイホームを建て……人生は山あり谷ありで良いこともあれば悪いこともあったと思います。とは言えいくらなんでも殺人を犯してしまったのでは取り返しがつきません。殺人ほどではないにしても社会的地位のある人が万引や痴漢で落とした信頼を回復するのは簡単ではないでしょう。

にもかかわらず「魔が差す」という心理状態は「今まで生きてきた人生を棒に振ってしまうかもしれない」というリスクを考える余裕すら与えないくらい強烈な衝動だということです。異常者が殺人を犯すというよりも普通の人々の中にある「魔が差す」という衝動が殺人を犯すことの方が多いのだとしたら私たちは誰でも殺人者になりうる可能性があると言うことです。

実はなぜこのような話をしたのかと申しますと私も「魔が差した」と思われる経験をしたことがあるからです。しかも一度や二度ではありません。それは断酒時のスリップ(挫折)体験です。「飲酒で痛い目にあって断酒したのに飲んでしまえば元の木阿弥になると心の中で葛藤したけど結局飲んでしまった」という場合はまだ救い用があるかもしれません。自分の意思で選択しているからです。

しかしそんな事を考える余裕さえもなく「気がついたら飲んでいた」という場合は「魔が差していた」としか答えようがありません。20歳以上の飲酒は合法ですから捕まらないだけであって、もしアルコールではない別のことであったら……と、自分の行動を空恐ろしく感じました。

私は普段から電車に乗るときは私物を全部カバンに詰めて網棚の上に置きます。そして万歳状態でつり革に捕まって絶対に痴漢に間違われないようにしているくらいの慎重派です。それなのにこんな私でも間が刺してしまうことがあるのでしょうか。そもそも「魔が差す」とは何なのでしょうか。人間が「魔が差した状態」にあるときは理性でコントロールすることは不可能なのでしょうか。

もしかすると人間の個々の行動は常に魔が差した状態とそうでない状態を交互に繰り返しながら生きているのではないか……とすら思えてきます。「朝には今日からダイエットしようと思ったのに気づいたら昼にはラーメンを食べていた」あるいは「今日は怒らないようにしようと思ったのについ子どもを怒鳴ってしまった」もしくは「今月から貯金しようと思ったのに月末には財布の中が空だった」などはよく考えた末の行動ではありませんよね。「気がついたらやっていた」という状態だと思います。つまりこのようなことを魔が差した状態と同じではないか考えたのです。禁煙に挑戦されたことがある方なら「気がついたらやっていた」という心理状態を理解していただけるのではないでしょうか。

人は誰でも自分を完全にはコントロール出来ないことを知っています。極論を申しますと神以外は魔が差すことがあるということです。ロボットでもない限り人生を完全にコントロールするのはできません。結局断酒を初めても「魔が差す」という心理状態を克服しなくては継続できないと私は考えております。次回はこの「魔が差す」という心理状態から脱出する方法をお伝えしようと思います。
(つづく)

 

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